ものぐさ旅日記

ふらーっと出かけて いろいろ書きます 

光と影22


吉原についてはこの本が簡潔で面白くわかりやすい





図説 吉原入門


amazonの古書で手に入る


著者の永井義男氏は主に江戸期の時代考証家


多くの文献を基に解った人が書く文章は明瞭で理解しやすい



この本からの引用、転載ですが


吉原遊女のライフサイクルの図表が感慨深い




全ては身売りから始まる


貧農の娘から没落武家の嫁、娘まで


本人の意志とは無関係に売られ


前借金で縛られながら親兄弟、夫、子供のために身を売ったのである



10代半ばにデビューし27歳で年季明け


病気等で借金がかさみいつまでも年季が明けないものも多かった



ハッピーエンドの身請けはほんのひとつまみで


年季明けで吉原を出ても社会生活は難しかったと言われる


やはり食うに困り結局、岡場所の女郎や


果ては夜鷹まで私娼として働く者も多かった



残念ながらこの国では


女性のセーフティーネットが風俗産業であることは今も変わらないように思える